庚申塔は探索をしている必ずと言っていいほどあちこちで見かける。
中山道、志村警察署前交差点から南方面に歩き、セブンイレブン手前の道を右に入るとすぐ左手の電信柱の近くに庚申塔が立っていた。
この道は狭くて一方通行になっているが、中山道に出る抜け道らしく、車がひっきりなしに通り抜けてゆく。
この庚申塔を見ていたら、通りかけのご婦人に声をかけられた。
「これは何ですか?」
「庚申塔というものです。」
「庚申塔って何ですか?」
少し考えた末、「神様みたいなものです。」とその時は答えてしまったが、正しかったか?
帰ってから調べたら、庚申信仰は道教のものだが、「仏教の神様のひとつと考えてもいい」という記述を見つけ、間違いはなかったとホッとする。
探すだけではなく、聞かれても答えられるように知識もつけなくてはいけないと思った。
発見日 2021年10月27日
発見場所 東京都板橋区大原町11
正面から撮ったもの。
少し風化してしまっているが、日月雲の下「庚申塔」下の台の正面に三猿が彫られている。
1円玉が2枚供えられていた。
左横から撮ったもの。
今までは、見えにくいところに記載してあったり、文字が読めなかったりして、というかあまり気にしていなかったが、この庚申塔は、古い町名が、と言っても江戸時代のものだが、はっきりと読み取ることができた。
と記載がある。
沿革
廃藩置県実施前は武蔵国豊島郡蓮沼村。一帯は中山道の街道筋に点在する小集落であったと考えられる。
1862年(文久2年)
蓮沼村が上蓮沼村と本蓮沼村に分村し、当地域は本蓮沼村となる。
さすが江戸時代だと、ネットだけでは詳細な情報を調べきれなかった。
右横からの写真は撮らなかったが、富士大山 荒井薬師 道。と彫られているようだ。
中野区にある荒井薬師(梅照院)、中山道から霊山である富士山や神奈川の大山に登山、参拝する人々が通った道らしい。
元からここにあったのだろうか?
お堂でおおわれていたり、説明版があったりする庚申塔があるが、この場所では難しいのだろう。
ネットで調べた限りでは、この庚申塔を個人で取り上げている方はいるが、板橋区では取り上げていないようだ。
しかし、板橋区で「庚申塔(改訂版)」を出版しているようで、こちらでは掲載されているだろうか?
今度図書館で調べてみよう。