歩・探・見・感

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ノスタルジック、レトロ、ディープそしてマイナーな世界へようこそ

日本経緯度原点

在日ロシア連邦大使館の手前の道を入って行く。

このような時期だからが、警官や人員輸送車の数が多いような気がする。

そのような状態なので、この写真は、道の入口方面には、警察の目があり、ビビりな自分は写真を撮る勇気がなく、大使館の裏の方から撮ったものである。

この対角線上にある警察官詰所の脇の歩道に三角補助点53号の附属予備点(几号水平面刻印)があるが、この日は警備用の柵みたいなの物の一部が乗っかていた。
今回は警察官が多く、撮れる雰囲気ではなかったが、以前、穏やかな時に撮った写真があるので、この附属予備点についてはいづれ紹介する予定である。

 

在日ロシア連邦大使館裏に、東京アメリカンクラブがあった。

こんなところにあったのか。

昔、会社の行事で来たことがあった。
ボーリングをした覚えがあるようなないような。
そこで服部まこさんを見たことがあるようなないような。

 

この道の突き当りは、アフガニスタン大使館だった。

 

日本経緯度原点」はその手前の右側にあった。

 

発見日  2022年6月27日

発見場所 東京都港区麻布二丁目

 

想像していたより広い場所だった。

高台にあり、眺めがよさそうだ。

港区指定文化財

史跡 日本経緯度原点

ここには、わが国の経度・緯度を決める基準となる日本経緯度原点が設置されています。この原点の経度・緯度の数値は、大正7年(1918)に文部省告示によって確定しましたが、平成13年(2001)の測量法の改正により、世界測地系が採用されたことから数値が改められ、さらに平成23年(2011)年3月11日の東北地方太平洋沖地震による地殻変動で、原点が東へ27センチメートル移動したため、現在の数値に改正されました。(下記参照)
この場所には、明治7年(1874)から海軍の観象台が置かれていましたが、明治21年(1888)になって、赤坂九溜池葵町の内務省地理局天象台と合併し、東京帝国大学附属東京天文台が置かれました。原点の位置は、天文観測に用いられた機器である「子午環」の中心位置にあたります。その後東京天文台大正12年(1923)に三鷹に移転しましたが、子午環跡は国土地理院日本経緯度原点として引継ぎ、現在もわが国の地図測量の原点として利用されています。
 日本経緯度原点は、日本の側地座標系の原点であるだけでなく、わが国の天文測量が始まったところとして、科学技術史及び文化史上意義深い場所です。

経緯度原点の数値の変遷

1 大正7年(1918)
    文部省告示
    東経139度44分40秒5020
    北緯  35度39分17秒5148

2 平成13年(1918)
    測量法改正
    東経139度44分28秒8759
    北緯  35度39分29秒1572

2 平成23年(2011)
    地殻変動による改正
    東経139度44分28秒8869
    北緯  35度39分29秒1572

平成8年10月22日指定

      港区教育委員会

 

古い案内板には上記の一部分は下記のように書かれていた。

大正7年(1918)に文部省告示によって確定した「東経139度44分40秒5020、北緯35度39分17秒5148」でしたが、平成13年の測量法の改正により、最新の宇宙測地技術を用いて新たに「東経139度44分28秒8759、北緯35度39分29秒1572」と定められました。

 

日本経緯度原点の碑と原方位方向を示す石柱

日本経緯度原点は、わが国における地理学的経緯度を決めるための基準となる点である。明治25年(1892)に東京天文台の子午環の中心を日本経緯度原点と定めた。その後、大正12年(1923)の関東大地震により子午環は崩壊し現存しない。このため、日本経緯度原点の位置に金属標を設置した。
平成13年(2001)に測量法が改正され、測量の基準として世界測地経緯度および方位角の数値は、最新の宇宙測地技術を用いて定めたものである。
その後、平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震による地殻変動に伴い、日本経緯度原点が東に27センチメートル移動したため、原点数値を以下の値に改正した。
       原点数値
     経 度  東経 139° 44′28.8869″
     緯 度  北緯   35° 39′29.1572″
     方位角       32° 20′46.209″
    (つくば超長基線電波干渉計観測点に対する値)
 平成23年10月21日
 国土地理院

 

説明版の右の石柱の上部

方位角は“32°20′44″756”。これは真北を基準として右回りに測定した茨城県つくば超長基線電波干渉計観測点金属標の十字の交点に対する値と「測量法施行令第二条ハ」に示されている。
現在の原方位は平成13(2003)年の測量法改正からのもので、それ以前は千葉県の鹿野山一等三角点に対する角度を原方位として定めていたという。

 

大理石の台の中央に日本経緯度原点がある。

 

右側の金属票がそうだ。

 

日本経緯度原点の金属標

日本経緯度原点及び日本水準原点
第二条  法第十一条第一項第四号 に規定する日本経緯度原点の地点及び原点数値は、次のとおりとする。
一  地点 東京都港区麻布台二丁目十八番一地内日本経緯度原点金属標の十字の交点
二  原点数値 次に掲げる値
イ 経度 東経百三十九度四十四分二十八秒八八六九
ロ 緯度 北緯三十五度三十九分二十九秒一五七二
ハ 原点方位角 三十二度二十分四十六秒二〇九(前号の地点において真北を基準として右回りに測定した茨城県つくば市北郷一番地内つくば超長基線電波干渉計観測点金属標の十字の交点の方位角)
2  法第十一条第一項第四号 に規定する日本水準原点の地点及び原点数値は、次のとおりとする。
一  地点 東京都千代田区永田町一丁目一番二地内水準点標石の水晶板の零分画線の中点
二  原点数値 東京湾平均海面上二十四・三九〇〇メートル

 

アフガニスタン大使館の敷地内に、東京(大正)という点名の一等三角点があるらしいが、「三角点を見せてください」と言えば入れるのだろうか?
もっとも言える勇気は全くないが・・・。