久しぶりに桶川市を訪問した。
駅前の通りの開発が更に進んでいるような感じだった。
以前訪問した時は気が付かなかったが、国登録有形文化財になっている建物に変わった町名の電力プレートが設置されていて、ビックリした。
前回はなぜ気が付かなかったんだろう?
発見日 2023年2月28日
発見場所 埼玉県桶川市寿一丁目
「オケサカ」?
「オケサ」と「カ」ではないよね。
「オケ」と「サカ」だろう。
「オケ」は「桶川」が省略されたものだろう。
「サカ」は何の略だ?
2023年3月6日、桶川市観光協会(中山道宿場館)を再訪した。
窓口に女性の職員の方がいたので旧町名に関する地図などの資料がないかどうか聞いてみることにした。
「桶川市史」で見たことがあるとのことで、探してくれた。
しかしなかなか見つからず。
たびたび電話がかかってきて、その対応で忙しそうだったので、自力で探すことにした。
老眼鏡を持ってこなかったので、よく見えなかったが、どうにか見つけることができた。
写真を撮ってもいいかと聞いてみると、いいと言われたので、撮らせていただいた。
①新編江戸風土記稿にみる江戸時代の宿名・小字名
②武蔵国郡村誌にみる明治時代初期の宿名・小字名
明治時代の小字名は、相生(あいおい)、稲荷前(いなりまえ)、牛久保(うしくぼ)、大久保(おおくぼ)、欠折(かけおり)、北原(きたはら)、神明(しんめい)、西主浦(にししうら)、東主浦(ひがししうら)、西原(にしはら)、白山(はくさん)、浜井場(はまいば)、細谷(ほそや)、若宮(わかみや)、若宮南(わかみやみなみ)となっている。
③住居表示前の桶川町の小字名
この地図には山林、畑、工場はいらないよね。なぜ入れたんだ?
工場は三井精機工業桶川工場を中心とした工業地域があったところらしい。
住居表示前の小字名には相生町、若松町、本町、幸町、栄町、立花町、住吉町、若山町、緑町があったことになっている。
「町谷」と「井戸木」は大字。
④市制施行後の町・大字・小字名
文章になっているものもあったかもしれないのだが、老眼の自分の目では探せなかった。
③の住居表示前の桶川町の小字名に「栄町」があった。
「サカ」の文字と発見場所から考えるとこの中で該当するのはこれだろう。
電信柱にも「栄町」があった。
「栄町」で確定だ!
小字名とあるので「桶川町大字桶川字栄町」となるのだろうか?
でも、なぜ「オケサカ」にしたのだろうか?
「サカエ」でよかったと思うのだが、東京電力の大宮支社管轄では他に「栄町」があったのだろうか?
調べてみると上尾市に「栄町」があった。
それで桶川町の「栄町」ということで「オケサカ」にしたのかもしれない。
このような「自治体名」+「町名」のパターンのものに初めて遭遇した。
上で「桶川町大字桶川字栄町」となるのだろうかと書いてはみたものの、②と③を比較してみた。
② ③
②と③の小字名で一致するのは「相生」のみだ。
なんかおかしい。
調べてみると小字だったのは、②に書かれているものだった。
ということは、③に書かれているものは小字ではない?
もしかしたら、通称町名なのではないか?
さらに調べていると「埼玉の古い地名を探す」さんで下記の記事を見つけた。
やはり通称町名であることがわかった。
こちらで紹介されている「桶川町緑町」は発見しているが、「埼玉の古い地名を探す」さん以上の内容の記事は書けないので、当ブログでは紹介しない。
相生町はバス停に残っていた。
あまり利用者はいないのだろう、1時間に1本しかない。
他に桶川町時代のものは複数発見しているが、まだ小字付のものは発見できていない。
もっとよく探せば小字付のものや他の通称町名のものも発見できるかもしれない。
そのうちチャレンジしてみよう。
別タイプの電力プレートもあった。