2024年7月4日、練馬駅から探索しながら、中村橋駅近くにある練馬区立美術館に向っていた。
中村橋駅北口。
ここを通るのは初めてかもしれない。
街灯が並んでいた。
何だろう?
賞状があった。
佳作
モニュメント「軌条燈(レールランプ)」
西武鉄道株式会社殿
あなたは「日本の鉄道ーパブリック
アート大賞」において優秀な
成績を収められましたので
これを賞します
平成十五年十月十四日
「日本の鉄道ーパブリックアート大賞」運営委員会
委員長 清家 清
「日本の鉄道ーパブリックアート大賞」審査委員会
委員長 澄川 喜一
財団法人日本交通文化協会
理事長 瀧 久雄
「パブリックアート大賞」は、「地域の顔」である駅やその周辺を、ゆとりと潤いのある文化的空間にしていこうとの視点に立ち、広くパブリックアート(公共芸術)に対する理解と関心を高めることを目的に、「鉄道の日」にあわせて創設されたものです。
えっ!
何!
すご∼い!
知らなかった∼。
一人で興奮するやばい奴にヘンシン。
何と最近興味を持ちだした古レールが街灯として蘇っていた。
駅に現存している古レールの刻印は、塗装や錆や風化で判読しにくいケースがほとんどだが、きれいに塗り直され、刻印もはっきり分かるように金色に塗られており、読みやすくなっている。
一つ一つ全部撮るしかない。
駅前なので、結構人通りが多く、全部撮り終わるのには結構時間がかかった。
左端から見ていこう。
①"60 A 1928 IIIIIIII"と"KROLHUTA 1927 Μ Ι"
KROLHUTA 1927 Μ Ι
・ポーランド南部のクロレフスカ・フータ製鉄所製。
・1927年圧延。
・「M」はマルチン平炉をあらわす。
・「1」は1月圧延をあらわす。
60 A 1928 IIIIIIII
・官営の八幡製鉄所時代(1901年~1934年) に圧延。
・「60A」は60ポンドを表し、Aはアメリカ土木技術協会(ASCE)規格であることをあらわす。
・Iの数で8月圧延をあらわす。
②CARNEGIE 1914 ET 145 A
・アメリカのカーネギースチール社製。
・1914年圧延。
・「ET」は「エドガートムソン工場」で圧延されたことをあらわす。
・「45A」は45ポンド数を表し、Aはアメリカ土木技術協会(ASCE)規格であることをあらわす。
③OH TENNESSEE-6040-ASCE-I-1924
・アメリカのテネシー社製。
・1924年圧延。
・「OH」は平炉(Open Heath)で精錬したことをあらわす。
・「6040」は60ポンド、40は規格番号をあらわす。
・「I-1924」は1924年1月圧延をあらわす。
④H-W-60LBS ASCE-XI-1925
・フランスのウエンデル社製。
・1925年圧延。
・「60LBS」は60ポンドレールをあらわす。
・「ASCE」はアメリカ土木技術協会規格をあらわす。
・「XI」は11月をあらわす。
⑤MICHEVILLE I 1926 T.B. A.S.C.E. 60 lbs.
・フランスのミッシュビル社製。
・1926年圧延。
・「I」は1月圧延をあらわす。
・「T.B.」は製造法の種類をあらわす。
・「A.S.C.E.」はアメリカ土木技術協会規格をあらわす。
・「60」は60ポンドをあらわす。
⑥G.H.H.1926
・ドイツのグーテホフヌング・ヒュッテ製鉄所製。
・1926年圧延。
中村橋駅は、現在のように高架化される前には古レールによるホーム上屋及び跨線橋の宝庫と言われていたそうだ。