歩・探・見・感

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ノスタルジック、レトロ、ディープそしてマイナーな世界へようこそ

ガンタ積み擁壁と埋もれた階段 in 東京都港区六本木

2024年9月10日、14日

まだまだ暑い日が続く中、久しぶりに六本木付近を探索する。

たまに通る道なのだが、今まで気が付かないものに出会った。

以前通った時は、まだ興味がなかったのかもしれない。

そういうものが段々増えていき、ブログのカテゴリーも増える一方だ。

ここは麻布警察署交差点付近の名も無き坂。



建物もいい味出しているのだけれど、今回のターゲットは擁壁なのだ。


下の写真は上の写真と同じように見えるかもしれないけれど、違う日に撮ったので、日の当たり方が違うのよ。

微妙な違いに気が付いてくれると嬉しいわ。

これは、ガンタ積みと呼ばれ、自然石、レンガ、コンクリートがら、モルタルなどの廃材が組み合わされて造られている。

「ガンタ積み」の「ガンタ」の語源を調べてみた。木を動かすための道具に「ガンタ」というものがあるようだが、土木用語には見つからなかった。

近寄って見てみることにしよう。

当然、建築基準法に不適格な擁壁で、危険性が高いのだが、マニアにとってはアート作品にも見えてしまう。

気になる部分にズームイン

人工的な切り口

何かの作業跡だろうか、途中で止まっているのが気になる。

大きな花崗岩



グリーンだよ。



よく見ると刻印があるレンガもいくつかあった。



階段側はコンクリートの壁になっている。



階段を上ってみよう。



右側に昭和レトロ感満載の木造の家が2軒並んでいる。

手前は陶器店のようだ。

奥は個人のお宅。

以前、写真を撮ろうとしたことがあるのだが、その時は日中の暑いのにもかかわらず、椅子に座って日向ぼっこしている老婦人がいたので、撮るのを控えた。

この場所は車の屋根が見えるちょっとした高台。



周りはビルばかりだが、左奥だけは異空間だった。



堪能で来たので、六本木ヒルズの南側へ向かう。

六本木六丁目にあるさくら坂公園西側の民家

木々に覆われ、よく見えないが、この形からすると古そうだが、今は誰も住んでいないようだ。

その脇に、家と家の間にある超狭い階段があった。

六本木さくら坂(旧玄碩坂)側から

階段部分の下

埋められている階段の部分

ブロック塀の下の部分?

狭くなる部分

キャー、トカゲだわ。

青いのはニホントカゲの幼体だからだそう。成体になるとしっぽも体と同じ茶色っぽくなるそうだ。

知らんかった。

ずっと青いままと思っていた。

自宅の庭でもたまに見かけるので珍しいとは思わないが、六本木の階段でも出会えるとは。

内田坂側から

暗~い。

別日に撮ったもの。

下まで光が届いていた。

狭~、細~。

一見は入るのをためらってしまうような階段。

六本木六丁目市街地の再開発により、窪地の南縁にあった玄碩坂(げんせきざか)という急坂と10 数メートルの段差は再開発工事で手が加えられ、今日見られるようになだらかな「さくら坂」に姿を変えた。

その開発で下の方が埋められ、今のような階段になったそうだ。

今はないが、かつて、港区が設けた木製の標柱には、次のように書かれていたそうだ。
「玄碩坂 近くに玄碩という僧が住んでいたので、坂名にしたといい伝えている。薮下というところへおりる坂で、薮下坂とも呼んだ。」

すぐそばにあるさくら坂公園でおもしろいものを見つけたのだが、それは別の記事で書くことにしよう。

2024年9月16日 階段の写真追加