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横浜市地域有形民俗文化財「金沢横町道標四基」

旧東海道保土ヶ谷宿に道標があることが分かった。

道標好きの自分としては行かないわけにはいかない。



金沢横丁



金沢横町道

マンションができて、ここに移設されたそうだ。

キレイに整備され、並んでいる。

右から古い順に並んでいるわけでもない。背の高い順か?

並び順が気になるところだ。

横浜市地域有形民俗文化財
平成元年十二月二五日 登録

この地は、旧東海道の東側で、金沢・浦賀往還への出入口にあたり、通称「金沢横町」と呼ばれました。 金沢・浦賀往還には、円海山、杉田、富岡などの信仰や観光の地が枝道にあるため、 道標として四基が建立され、現在残っています。
四基の道標は、それぞれ次のとおりです(右側から番号を付す)。

平成三十年三月
横浜市教育委員会

円海山之道〔天明三年(一七八三)建立〕
左面に「かなさわかまくらへ通りぬけ」と刻されています。
建立者は保土ヶ谷宿大須吉左衛門です。 円海山は「峯のお灸」で有名でした。

右側「武州峯村 道法二里余」

左面ではなく左側に「かなさわかまくらへ通りぬけ」

天明三年三月吉日 保土ヶ谷宿

②かなさわ、かまくら道〔天和二年(一六八二)建立〕
左面に「ぐめうし道」と刻されています。

「かなさわ」は横浜市金沢区の金沢のことで、「金沢八景」として風光明媚の地として知られていた。
金沢八景とは「洲崎晴嵐」「瀬戸秋月」「小泉夜雨」「乙舳帰帆」「称名晩鐘」「平潟落雁」「野島夕照」「内川暮雪」の8つの風景のこと。

右側面

天和二年十月

左側面


「ぐめうし道」は「弘明寺道」のこと。
弘明寺は寛徳元年(1044年)に創建されたとされる真言宗寺院で横浜市で現存している最古のお寺。

③杉田道〔文化十一年(一八一四)建立〕
正面に「程ヶ谷の枝道曲がれ梅の花 其爪」と刻されています。 句碑を兼ねた道標は珍しく、また作者の其爪は江戸の人で河東節の名家の一門です。

左側面

「是ヨリ杉田道」

杉田梅林は現在の磯子区杉田で、明治時代前期までは梅の名所として知られていた場所。

④富岡山芋大明神社の道〔弘化二年(一八四五)建立〕
建立者は柳島村(現茅ヶ崎市)の藤間氏。 芋明神は、富岡の長昌寺で、ほうそうの守り神として信仰を集めていました。

右側「ほうさう守神」

左側、下部が欠けているが「是より行程三里 弘化二年」と刻されているとのこと。

富岡山芋大明神とは金沢区富岡東にある長昌寺の観音堂のこと。

右側面

以上