歩・探・見・感

歩・探・見・感

ノスタルジック、レトロ、ディープそしてマイナーな世界へようこそ

旧中山道の角で、昭和の『美』を見つめる女性に出会った。

旧岡部町の痕跡を探し、旧中山道を歩いていた時のことだ。県道295号線と交差する角にある美容室で、ふと目が止まった。

てっきり廃業しているのかと思ったが、店内に明かりが見える。どうやら現役で営業しているようだ。

その店頭で、初めて見る不思議なものに出会った。

美容室なので、理容室のような「赤・白・青」のサインポールではない。円筒形をしており、その中には女性の絵が描かれている。海外の女性だろうか、ヘアスタイルのイメージ写真(あるいはイラスト)のようだ。

一面目は、今の感覚で見ると少し不思議な、見慣れない髪型。

二面目も同じく外国の女性だが、こちらはそれほど違和感のないスタイルだ。



そして三面目。また海外女性が続くのかと思いきや、不意に和服姿の日本人女性が現れた。

端正な顔立ちの、綺麗な人だ。

全体が円筒形をしているところを見ると、以前はくるくると回転していたのかもしれない。もし回っていたのなら、きっと速度はゆっくりだったはずだ。あまりに早ければ、せっかくの髪型が判別できないだろうから。

円筒の最上部、透明なカバーの内側には緑色の模様が規則正しく並んでいる。よく見ると、これはパーマのカールや髪の毛の流れをデザイン化したもののようだ。くるんと跳ねた曲線は、いかにも「パーマ屋さん」らしい優雅な雰囲気を感じさせる。この装飾が看板のアクセントとなり、どこか昭和の職人さんのセンスを今に伝えている。

気になって調べてみると、この回転する看板、正式には**「ビューティーポール」という名前があるらしい。しかし、古くから親しんでいる人たちの間では、「くるくるパーマ屋看板」や、略して「くるパー看板」**という呼び名でも通っているそうだ。

これまでは意識の対象外だったが、調べてみれば当然のように、この世界にも熱心なマニアが存在していた。看板の形、中の写真のバリエーション、頂部のマークの違い……。知れば知るほど、がぜん面白くなってくる。

これからは道すがら、この「くるくる」に出会ったら、一つの文化の形として記録に残しておこうと思う。

撮影日  2025年9月29日

撮影場所 埼玉県深谷市