東京街道沿いの平井園

街道からだと気が付きにくいが、2頭のキリンがいる。
樹木プレート

4本のラカンマキをキリンのトピアリーにしています。年に2回剪定をして、形を整えています。
4本を4頭と勘違いしてしまい、探してしまったが、2頭だった。

1頭目

2頭目

西東京市は、都内でも有数の苗木の産地として知られている。住宅街の中に植木畑が点在し、街を歩くだけで緑の存在感を感じられる。
その一角に、ラカンマキを刈り込んで作られた2頭のキリンが立っている。互いに少し距離を置き、まるで別々の時間を過ごしているかのように静かに佇んでいる。道路からは植木に隠れて見えにくく、気づかずに通り過ぎてしまう人も多いだろう。だが、一度視界に入ると、その存在感に思わず足が止まる。
ラカンマキは成長がゆっくりで、形を整えるには高い技術と根気が求められる。キリンの首のラインや体のボリュームを表現するには、職人の経験と繊細な感覚が欠かせない。植木の街・西東京市だからこそ生まれた風景と言える。
日常の中にひっそりと潜む2頭の緑のキリンは、見つけた人に小さな驚きと静かな余韻を残してくれる。
ショートストーリー
西東京市の住宅街にひっそりと広がる植木畑。
その奥に、2頭のラカンマキのキリンが並んで立っている。
まるで、長い時を共に過ごしてきた親しい友のように。
左側にいるのは、ハル。
まっすぐに立ち、前を見据えるその姿は、どこか落ち着きと強さを感じさせる。
ハルは、今という時間をしっかりと受け止めるキリン。
風の音、鳥の声、通り過ぎる人の気配。
すべてを静かに見つめ、受け入れている。
右側にいるのは、ミオ。
首を高く伸ばし、遠くの空を見つめている。
そのまなざしの先には、まだ見ぬ景色や、未来の夢が広がっているのかもしれない。
ミオは、想像の翼を広げるキリン。
風の向こうにある世界を思い描きながら、今日も空を仰いでいる。
ふたりは別々の根から生まれた。
けれど、同じ職人の手によって形づくられ、
今はこうして、ひとつの風景を分かち合っている。
言葉は交わさずとも、風が吹けば葉が揺れ、
まるで心の奥で通じ合っているようだ。
見つけた人だけが出会える、静かな奇跡。
それが、ラカンマキのキリン、ハルとミオの物語。
撮影日 2026年2月2日
撮影場所 東京都西東京市新町3丁目