歩・探・見・感

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『くらしと測量・地図展』 測量史跡「几号標石」

2023年6月7日~9日まで開催されていた「くらしと測量・地図展」に6月8日行ってきた。

その中で気になったものを何回かに分けて紹介しよう。

 

今回は「几号標石」について。

 

地図に現存しているものの所在地と一覧が載っていた。

全部で48あり、几号高低標は35、水平型几号標石は13となっている。

どうしてこのような順番になっているのだろうか?区別でもないし、何か意味があるのだろうけれど、まだわかっていない。

 

几号高低標(明治政府・東京府)
明治政府(内務省)の水準測量で几号標識を用いることは明治9年頃から明治15年頃前まで採用されていた
[内務省:高距第壹報 東京府下几號實測「地理局雜報」第拾號 1879年]

几号高低標(東京・塩竈水準測量)
明治政府(内務省)による東京・塩竈間の一等綱紀高低測量といわれる水準測量は、関東八州大三角測量のため那須基線の位置に標高を与える目的で実施された
[内務省:高距第貳報 從東京至陸前鹽竈 「地理局雜報」第十四號 1879年]

木水平型几号標石(東京市)
東京市が明治中~後期に設置した水準基標
関東大震災以降、東京都が管理する水準基標はすべてマンホール埋設型になっている
[東京市役所土木課:水準基標一覧表 1919年(東京都公文書館蔵)]

この地図の作成には、西勝也氏、角田澄彦氏、浅野勝宣氏からの助言を頂きました。

 

見たことのあるお名前が載っていた。

一般社団法人東京都測量設計業協会のホームページを探してみたが、この資料は掲載されていないようだ。

 

現存している都内の「几号高低標」はすべて確認しているはずだが、漏れがないか再確認してみよう。名称だけ見てもピンとこないものがいくつかあった。(記憶力のないオジサンだから仕方ない。)
「水平型几号標石」はまだ未確認のものが結構あることがわかった。「几号高低標」を全部確認できたつもりでいたから、それで満足してしまったのかもしれない。
埼玉県内の「几号高低標」もまだ未確認のものが多い。

また新たな使命を受けたようだ。(おおげさだよね。)

でも、梅雨だし、これから暑くなるし、オジサンには体が堪える季節となってきた。