歩・探・見・感

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小平市で陸軍境界石を発見する

国交大通りを歩いていた。

国交大は国土交通大学校の略のようだ。

 

喜平町みどり公園に気になるものが見えたので立ち寄ってみる。

 

植え込みの間から何か赤い頭の標柱が見えた。

 

よく見えない。

 

植え込みのわずかな隙間を通り、近づく。

 

陸軍境界石と書いてあった。

こんなところに?

正面に「陸軍」の二文字が刻まれています。ここには太平洋戦争末期に陸軍経理学校が作られ、その敷地の境界を示すために建てられました。もともと現在より5メートルほど南にありましたが、歩道の改修に伴い移設されました。

 

どこにあるんだ?

 

ここにあった!

 

木の枝や葉っぱが周りを覆っていてうまく撮れない。

 

何とか隙間を見つけ、スマホを近づけて撮ったものがこれ。

周りに生えていたドクダミは引っこ抜いた。

上に出ている部分の高さは約15㎝、約14cm角。

「陸軍」の文字の下が埋められて見えないが、「用地」と刻まれているのだろうか?

 

他に埋められていて、頭しか見えないが、歩道沿いに境界石らしきものがあった。

左のものは小さいので違うかもしれない。

 

「令和3年度 第2回 小平市文化財保護審議会 要録」に陸軍境界石について次のような記載があった。

「① 市内に所在する陸軍境界石の保存方法について
【委 員】2点報告したいことがあります。一つ目は、自身が勤めているこだいら観光まちづくり協会で、『小平「まち巡り」ガイドブック』を刊行しました。委員の皆様にお配りするので、ご査収ください。
次に、ここで小平市長に就任した小林市長家に、陸軍境界石があるのを発見した。市長のお宅とその隣の屋敷境を示しているものと思われ、境界石の背後にはコンクリートの塀が建てられている。
こうしたものも今となっては文化財の一つと考える。どうやったら保存できるか、良い案がないものか、自身で思案している。
 【事務局】 こうした陸軍境界石は、瑞穂町にある都立瑞穂農芸高校の敷地境に埋設されているのを見たことがあります。境界石は長さが1m以上もあり、地中には全長の
相当部分が埋設されています。そのためこの境界石は、簡単に撤去はできません。
高校の職員に聞いたところ、こちらの境界石は現在も現役の境界杭として使用されているそうで、今後も現状のまま使用していくので、そう簡単に撤去されることはない、とのことでした。
 【事務局】 こうしたものの保存を図るには、市で文化財保護条例に基づき文化財に指定するのが一つの方法ですが、指定文化財はその市町村において文化財的価値が極め
て高いものである必要があります。いわば厳選されたものの扱いです。現在国や都道府県、他の市町村では、従来の文化財保護制度では対象にしきれないものを拾い上げて保存・活用を図る「登録文化財」という制度を導入しているところが増えています。登録文化財への登録であれば、市文化財への指定よりもハードルが低くなります。こうした制度を導入し、陸軍境界石を登録文化財に指定するのも保存のための一つの方法だと思います。」

小林市長家がどこにあるのかわからないが、この近くにあるのだろう。設置されているのは、道路に面したところだと思われるので、場所が特定できたら確認しに行きたい。

 

公園を後にして先に進む。

 

関東管区警察学校があった。

正門は、かつての陸軍経理学校の正門跡。