歩・探・見・感

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福井藩常盤橋江戸上屋敷跡とオブジェ

秋葉原から霞が関に向かう途中、大手町プレイスに寄ってみた。

大手町プレイスは2013年8月31日をもって閉館し取り壊された逓信総合博物館逓信ビル)及び旧東京国際郵便局舎跡地に「大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業」により建設された街区の名称であり、「ウエストタワー」及び「イーストタワー」の2棟の高層ビルで構成される。

 

以前この辺りを訪問した時は気が付かなかったが、案内版が設置してあった。

発見日  2022年7月25日

発見場所 東京都千代田区大手町二丁目

 

福井藩常盤橋江戸上屋敷

江戸時代、この辺りには福井藩の常盤橋上屋敷(藩邸)がありました。
福井藩越前松平家の藩祖は、徳川家康の次男結城秀康で、二代目から松平の姓となり、親藩大名として幕末まで続きました。
常磐橋上屋敷は、正徳三年(一七一三)に藩主松平吉邦が拝領し、七三〇〇坪余(二万四千平方メートル余)の広さで、江戸城に近く、江戸屋敷(上・中・下屋敷)の中でも最も重要であり、藩主とその家族の居宅として使われました。
幕末に活躍した藩主松平春嶽(慶永)や家臣の橋本左内なども、ここを拠点に活動しました。

この地に江戸時代から平成の世へと至る「時をつなぐ」象徴として、福井藩ゆかりのタカオモミジ(福井県福井市足羽神社)とウコンザクラ(福井県敦賀市西福寺)を植えるものです。

平成三十年八月

 

大名小路神田橋内内桜田之図」より一部抜粋
松平文庫(福井県立図書館保管)

大手町プレイスの敷地面積は19,898.68平方メートルなので、福井藩常盤橋上屋敷跡にすっぽり入ってしまう。

 

屋敷の種類を調べてみた。

江戸藩邸」(全国各藩主家の江戸屋敷) の種類・・・江戸城からの距離と機能による呼称。

上(かみ)屋敷・・・現藩主(当主)とその家族が居住[居(い)屋敷]、かつ藩の政治的機構が置かれた屋敷(政治・経済・外交活動の拠点)。
中(なか)屋敷・・・隠居した先代藩主とその家族、現藩主の跡継ぎ(嫡男)が居住。
下(しも)屋敷・・・郊外の別荘、災害時の避難場所。
蔵(くら)屋敷・・・年貢米や領内特産物を収蔵、隅田川岸・江戸湾岸が多い。
抱(かかえ)屋敷・・・拝領屋敷以外に購入した屋敷。

 

江戸時代初期の寛永年間頃(1624~1642年)の福井藩松平伊予守忠昌(大手門前 龍ノ口)の上屋敷の模型が、江戸東京博物館に展示されている。

 

ここに銀色の針先がスーッと空へと伸びたオブジェがあるのを知っているだろうか?

これである。

SUNDIAL, 2018

大手町プレイスの1階オフィスエントランスに設置されているのが、大手町プレイスのシンボルともいえる、杉本博司氏の《SUNDIAL》。杉本氏が手がけてきた、三次関数の数式を立体的に表現した数理模型シリーズのひとつ。高さ12メートルもの巨大な彫刻で、その名の通り日時計となり、春分秋分の昼が等分された南中時のひと時を、影を通じて感じることができる。

先端の直径や製作方法を調べてみたが、わからなかった。
しかし、2013年にオープンしたオーク表参道のエントランスホールにある杉本博司氏の作品《究竟頂》についてはデータがあった。
先端の直径は5mm。
ステンレス無垢材を削り出して製作された。
とあった。

 

作品名が記されたプレートには、本作が示す数式も表示されている。

Mathematical Model 016

x=cos u/cosh v

y=sin u/cosh y

z=v-tanh v

(0≦u<2π, 0≦v< ∞)

写してみたが、これでいいのかわからない。

sinはサイン、cosはコサインだろう。

coshはハイパボリックコサイン、tanhはハイパボリックコサインという双曲線関数らしい。

全然意味がわからないが、この数式を基にこのオブジェが製作されたのだろう。

 

東京にはこのようなオブジェが点在している。

今後、今回のように新旧織り交ぜた形で紹介できればと思っている。