歩・探・見・感

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旧町名&たばこ小売店 東京都豊島区椎名町

旧町名「椎名町」の痕跡に見落としがあることに気が付いて、豊島区目白3~5丁目を久しぶりに訪問した。

ご存じのことと思うが、「椎名町」という西武池袋線の駅や冠する名の商店街は複数あるが、町名は既に無くなっている。

 

①豊島区椎名町2-1903

発見日  2022年7月26日

発見場所 東京都豊島区目白五丁目

元店舗という感じの建物ではなく、普通の民家の玄関に設置されていた。
でもよく見ると玄関の左側にシャッターがあり、下にタイルが貼られている。
もしかしたら、ここでたばこを販売していたのかもしれない。

 

歴史

1939年(昭和14年
町名変更・地番整理が実施される。
長崎南町1〜3、長崎東町1、千川町3から椎名町1〜8丁目が成立。

1948年1月に発生した帝銀事件のため、その後『椎名町』という名前があるだけで土地の価格が下がると言われるほど忌み嫌われ、当時を知る人によれば、椎名町の開発は全てストップし土地価格は1/10となり引っ越ししたくとも出来ない状態になったそうだ。

1964年(昭和39年)
住居表示が実施され、椎名町1〜8丁目より4〜8丁目の全部と2・3丁目の一部は南長崎1〜6となる。

1966年(昭和41年)
住居表示が実施され、椎名町1丁目の全部と2・3丁目の残余は目白4・5となる。

 

『東京新地図』(1968年・毎日新聞社)では、
「椎名は秕(しいな)、つまり、みのりの悪いコメに通じ、それから転じて"シイナ野郎"といえば"できそこないメ"というわけだが、そういう軽蔑イメージがいやだ、それで消されてしまった。」
とあるそうだ。

町名変更の直接的な理由は帝銀事件だと思うが、事件がなければ、こういう理由で変更されたと納得できそうな理由だ。

 

椎名町の表札もいくつか発見しているが、まだ見落としがあることがわかっていた。
しかし、今回の探索では発見することができなかったので、発見したら、これらを紹介することにしよう。

 

②市嶋電気商会?

発見日  2022年7月26日

発見場所 東京都豊島区目白五丁目

半分隠れてしまってよく見えないが、このような琺瑯看板は初めて見た。

看板が設置されたころは、手前のコンクリートの塀はなかったのだろう。

市内局番が2桁になっている。

東京03地区の市内局番が2桁から3桁に変わったのは1960年頃らしいので、それ以前のものかもしれない。