歩・探・見・感

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中村藤吉本店の「防火用水」と「くろまつ」 in 京都府宇治市

抹茶スイーツで超有名な中村藤吉本店だが、他の所で食べる予定にしているので、今回は見学だけ。

 

訪問日  2023年6月6日

訪問場所 京都府宇治市宇治壱番十番地

 

中村藤吉本店

中村藤吉家は安政元年(1854年)創業の茶商です。現在の表屋は明治中期の建物で、玄関から右側がお茶を製造する焙炉場、左側が主屋でした。奥には中庭が造られ、茶室や土蔵が建てられています。大正期に茶製造が機械化されたのに伴い、奥に新しい茶工場が建ち、表の焙炉場は事務所やお茶の詰め場に変化し、改修されながら使われてきました。このように中村藤吉本店は、近代における宇治茶製造の歴史を良くとどめる代表的な建物群として国選定重要文化的景観『宇治の文化的景観』の重要構成要素に指定されています。

 

拝見窓

 

室内

この黒塗りの張り出しは、拝見窓と呼ばれる茶商建物に特徴的な施設です。この内側には拝見場あるいは審査場と呼ばれる台があり、上部から採光されています。ここでは茶葉やお茶の微妙な色味や風合いが、安定した自然光の下で見極められていました。拝見窓の独特なかたちは、宇治茶の品質管理に心をくだく、茶商たちのシンボルでもありました。
平成26年3月 宇治市

 

お茶の試飲をさせてもらった。

普段飲むお茶と全然違っていた。

 

防火用水

両脇には屋号のまると 『まると』があった。

 

宇治市銘木百選 くろまつ

推定樹齢200年とあるが、昭和56年(1981年)の時のものに設置されたものなので、約250年となる。

 

下から見上げたところ

主幹はまっすぐ上に、分岐した幹が東西方向へ伸びる構造となっている。
二代目藤吉が家業安全を祈願して植えさせたもので、全体が帆を立てた船のように見えることから宝来舟松(ほうらいふなまつ)と呼ばれる。東方向の幹が長くなっているのは「吉方へ向かう」縁起担ぎの意味が込められているという。