歩・探・見・感

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蕨駅開業130周年の年に蕨驛開設記念碑の存在に気付いた

2023年9月21日、久しぶりに蕨駅を降りた。

ホームにあるこの表示板が古いタイプのものに思えたので、撮ってみた。

全体が京浜東北線色のスカイブルーのものは今では珍しい?珍しくない?

改札を出ると黄色の案内板がある。

川口市戸田市に囲まれているので、仕方ないが、両市の町名が多く書かれている。

東口の一番下の鳩ヶ谷の文字の跡にシールが貼られている。埼玉県民なら知っていると思うが、シールの下は"市"だ。川口市と合併したため、シール対応されたのだろう。

続いては西口を見てみよう。

戸田市の「下笹目」と「惣右エ門」に注目してほしい。

「下笹目」については、下記の記事を書いたことがある。読み返してみると結構頑張って調査した記事だった。

citywalk2020.hatenablog.com

ここにも書いたが、いずれ消滅してしまう可能性がある町名だ。

「惣右エ門」
「惣右衛門」は戸田市にかつてあった大字名だ。
目撃情報はあるのだが、まだ、痕跡を発見できていない。以前探していたのだが、公園名にあるのを見かけただけだった。

旧町名になりそうなものと旧町名になってしまったものが載っているという意味で、これは貴重な案内板であるともいえるかもしれない。

西口に向かう通路には、蕨駅開業130周年の横断幕がつるされていた。



西口の階段には蕨駅開業130周年記念のラッピングが施されていた。


いつものように人を入れないようにしたかったので、随分粘って撮った。

蕨驛開設記念碑

西口の階段を下りてすぐの所にあることに初めて気が付いた。それほど利用したことがある駅ではないが、なぜ今まで気が付かなかったのだろう?

碑文の下に台座が2段になっているが、上の台座の再建委員名が摩滅して読むことが出来なくなっていたため、下の台座を追加したそうだ。


碑文部分を拡大してみよう。

蕨驛開設記念碑 鐵道大臣 八田嘉明題

明治二十六年六月二十六
日蕨驛開設ニ當リ郷土有
志相謀リ其ノ記念碑ヲ蕨
駅前通リ町有地ニ建設
ス然ルニ大正拾貮年九月
壱日関東大震災ノ厄ニ會
ヒ倒壊シ礎石ノ一部ヲ殘
シ壊滅逸散セリ仍テ今回
該所ニ蕨第四駐在所ノ新
設ヲ機トシ委員有志協議
ノ上現位置ヲ選ヒ之ヲ此
處ニ再建ス

 昭和拾七年七月二十五日

   蕨町長代理助役従七位勲七等岡村丙撰書

明治26年(1893年)6月26日 記念碑を建立。
明治26年(1893年)7月16日 蕨駅開業。
大正12年(1923年)9月1日  関東大震災で倒壊。
昭和17年(1942年)7月25日 再建。

この碑文には、「明治二十六年六月二十六日蕨駅蕨驛開設ニ當リ」とあるが、蕨駅が開業したのは、明治26年7月16日なので、この記念碑は開業前に建てられたことになる。

現在西口は再開発中。

完成イメージ図

2023年内に着工する予定で、2026年3月の竣工を目指している。

電車に乗っているとよく見えていたかなり大きな反対の赤い横断幕

日本共産党元市議 頼高市長 志位委員長何やっている!!

要介護者の生活破壊 再開発 やめろ!!

を掲げている家があったのだが、無くなっていた。