杉並区立郷土博物館を訪問した際に発見した旧町名があったので、以前発見したものと合わせて紹介しよう。
発見日 2021年7月5日
発見場所 東京都杉並区下井草5丁目
発見日 2022年4月30日
発見場所 東京都杉並区大宮1丁目
杉並区立郷土博物館にある古民家「旧篠崎家住宅主屋」に設置されていた。
元は上記と同じ下井草5丁目にあったそうだ。
「神戸町」は「こうべちょう」や「こうべまち」ではなく「ごうどちょう」と読む。
普通は読めないなあ。
歴史
1943年
東京都杉並区神戸町
1965年
住居表示実施により消滅
地名の由来
「昭和7年8月。旧大字下井草の一部を以て井荻町大字神戸と称したが、区制施行後神戸町となった。町名の起由は小字神戸によっている。神戸の地名はかなり古い時代から使われたと見られ、乗瀦駅の所在について、杉並の天沼説を唱える吉田東伍博士と坂本太郎博士等は、その傍証として付近に沓掛や神戸の地名があることを挙げている。沓掛は古い宿駅の遺名として諸国にあり、神戸も古い因縁による地名であるからだと説いている。しかし確かなことは資料も見当らず不明である。」
全国に存在している「神戸」の地名の読み方を調べてみたところ「かど・かのと・かみと・かみど・かんど・かんべ・ごうと・ごうど・こうど・こうべ・じんご・じんど」と多種類の読み方が存在していることがわかった。
全国の町名に存在している「神戸」の由来を調べてみた。
①神の戸(入口)の意味で使われている。
②地方を治めるために、国ごとに国庁が置かれ、更に郡ごとに郡家(ぐうけ)が
置かれ、郡家は(ぐんげ・こおげ・こほど)とも読み、こほどが転訛してごうどと
なり、神戸の字があてられたようである。
③神戸(じんこ)、神部(かんべ、かむべ)、神封戸(じんふこ)は、神社に付属して租庸調(租税や課役)を神社に納める民のことを指している。
諸説あるということだろう。