歩・探・見・感

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東京市納税組合員章

北区中里を当てもなく彷徨っていたら、路地に入り込んでしまった。

たぶんこの辺りは探索した記憶がない。

と書いたが、いつも書いている通り、自分の記憶はあてにならない。

よく探索しているところでさえ、来たことがないと思ってしまうことがあるのだから。

そんな、来たことがあるのか、ないのかよくわからないところで、見たことのないプレートを発見した。

ということは、本当に初探索地域なのか?

発見日  2024年6月8日

発見場所 東京都北区中里

税の赤い文字と東京市章のバランスがどうなのかなと思ってしまうが、そんなのは重要ではない。

東京市のものが存在していること自体が重要なのだ。

東京市と書かれているから、戦前の物には間違いないだろう。

たまに納税組合員章みたいなものを見かけたことがあるような気がするが、そもそも「納税組合」とは何なのだろう?

納税組合は、税金を容易かつ確実に納付するため、日ごろから納税資金を貯蓄しておこうとする納税者が任意に組織した組合であった。地域によっては明治時代から存在したところもあるようだが、東京市では昭和15年ころより納税組合の設立を勧奨するようになる。

1941年(昭和16年)1月に東京市役所が発行した「納税イロハ双六」

「町会毎ニ 納税組合」や「楽々納マル 納税組合」「居ナガラ納マル 納税組合」など、納税組合に関する標語も書かれているそうだが、読めない。

更に裏面には昭和15年12月制定の「東京市納税組合奨励規定」が記載されているそうで、児童を介して親などに納税組合への加入を勧める効果を期待したらしい。