以前、下記の記事で玉林寺脇の路地を紹介したことがある。
今回は台東区内のちょっとしたスリル感を味わえる秘境「玉林寺」を紹介しよう。
訪問日 2023年5月6、18日、6月15日
訪問場所 東京都台東区谷中1-7-15
境内に入ると右側にあった。
後ろ姿
相撲界唯一の国民栄誉賞を受賞 史上有数昭和最後の大横綱千代の富士の業績を讃え顕彰する為 雄姿を留める立像を建立しました
平成23年1月吉日
望湖山玉林寺第20代住職 山口孝雄
第58代横綱千代の富士貢 略歴
1955年6月1日生まれ 北海道松前郡福島町出身
通算31回の歴代2位幕内最高優勝
史上最多の通算勝星1045勝
1988年5月場所から11月場所まで53連勝
歴代3位等の輝かしい成績を残す
1989年9月国民栄誉賞受賞
一代年寄を受けるも九重名跡を継ぐ
年寄・九重 財団法人日本相撲協会理事
製作 彫刻家 小張隆男
レトロ電柱
王林寺のシイ
東京都指定天然記念物
玉林寺のシイ
所在地 台東区谷中一ー七ー十五
指 定 昭和四十年三月三十一日
望湖山玉林寺は天正一九年(一五九一)現在地に創建された曹洞宗の寺院である。本堂裏側にそびえるシイの種類はスダジイであり、幹囲り五.六三メートル、樹高九.五メートル、枝張りは東に三.五メートル、西に二メートル、南に七.五メートル、北に四メートルを計る。玉林寺創建以前から存在していたと言われ市街化した地域に遺存する巨樹として貴重である。
平成三年から平成五年にかけて大規模な外科手術を行った結果、樹勢は回復しつつある。スダジイは、一般にシイノキと呼ばれるブナ科の常緑高木で、福島県・新潟県以南の本州・四国・九州・沖縄に分布する。
雌雄同株で六月頂上部に雄花の穂を、下部に雌花の穂を出す。果実は、一.五センチ程の大きさで二年目に熟し食用となる。材は家具・建築・パルプ用材として広く使われている。
平成六年三月三十一 建設
東京都教育委員会
山門の後ろにあるこの木がそうだと思っていたが、違っていた。
右側の山門の横に「日出乾坤耀」と刻されている変わった形をした石碑がある。
「日出でて乾坤輝く」とは、「太陽の光で世界が輝いている」ことで、太陽の光とは、仏光を指し、「仏の慈悲と智慧の光で、世界は輝く」を意味するらしい。
右側の門に「香華院 望湖山」と刻まれている。
この書は、三代将軍家光公の筆によるものらしい。
事前調査によるとスダジイは本堂の裏にあることがわかった。
本堂の左の方に「正岡容句碑」がある。
「おもひ皆叶ふ春の灯点りけり」
猫を型どった落款がかわいい。
この左脇を通っていく。
本堂の下がくぐれるようになっている。
上は渡り廊下かな?
それほど高くないので、背の高い人は注意!
波板と木で作られた屋根。
木戸の手前にスダジイの木の矢印がある。
こっちへ行くのか。
先を行く前にこれを紹介しておこう。
木戸の手前の左側には井戸がある。
井戸の右側には墓地に向かう階段がある。
左側にある階段の両側は、無縁仏が並んでいる。
木戸をくぐり、歩いていくと池がある庭園になっていた。
池には鯉が泳いでいた。
この日は晴れていたが、以前雨が降っているときにここまで来たことがある。
その時は、うす暗く、足元も悪かったので、ここで引き返した。
スダジイの木は右側と書いてあるが、まっすぐ行ってみる。
青いビニールシートの先に防空壕があった。
防空壕①
行き止まりのように見えるが、入って確認する勇気はない。
ネットでここを撮った写真にいくつもオーブが写っているものを見かけたが、自分が撮った写真には写っていなくてよかった。
ただ左上の方の色が周りと違っているように見えるのが少し気になる・・・。
戻って、矢印通りに池の前を右に曲がって、池沿いに道を歩いていくと、石の階段を上る手前にもう一つ防空壕があった。
防空壕②
右に曲がっているように見えるが、奥が暗く、こちらも確認する気は全然なかった。
後で調べたら、通り抜けられるそうだが、何か出てきそうで、一人では絶対無理だ。
石の階段を登っていくとスダジイが見えた。
下部はセメントで補強してあるようだ。
上から見たところ
まだ上があるようだ。
頂上へ向かう。
頂上が見えた。
山号の望湖山は、徳川家光が不忍池を望見したことに由来しているようだが、山頂から不忍池方面と思わる方向を見るが、視界が遮られている。
頂上付近から池がある辺りを見下ろす。
石の階段をよく見たら、文字が刻まれていた。
墓石を再利用しているようだ。
上る時は気が付かなかったので、踏んでしまったが、下る時は、踏まないように気を付けながら降りた。
2023年6月15日再訪した時、池近くの木に何か飛んでいるのが見えた。
大きなスズメバチだった。木のコブの下にいるのが見えるだろうか。
折角来たのだが、先に進まず、すぐ引き返した。
戻る時住職らしき人にあったので、注意しておけばよかったが、そこまで気が回らなかった。
これから訪問する方は、注意してほしい。