今回は足立区で発見した旧町名「大谷田町」を紹介しよう。
①足立区大谷田町一九一二の四
発見日 2021年10月9日
発見場所 東京都足立区大谷田五丁目
②足立区大谷田町〇〇〇〇
発見日 2021年10月9日
発見場所 東京都足立区大谷田一丁目
「町」以降が消されているが、「町」の文字が読み取れる。
③と④は同じ米穀店で発見したもの。
店の中に人の気配がするのは知っていた。
電力プレートの写真を撮ろうとしたら、中からご主人が出てきた。
写真を撮ってもいいかと聞くと、快く了解してくれた。
その上、旧町名の表札もあることも教えてくれた。
以前は、住所プレートのようなものもあったようだ。
この米穀店は大正時代から営業しているそうだ。
もっといろいろ聞いてみようかと思ったが、ご主人に電話がかかってきたので、撮影後、会釈だけして、立ち去った。
③足立区大谷田町一丁目〇番地
発見日 2022年6月23日
発見場所 東京都足立区大谷田一丁目
ご主人は「一番地」と言われていたが、「九」に見える。
④オオヤタ-24
発見日 2022年6月23日
発見場所 東京都足立区中川四丁目
歴史
1871年(明治4年)7月14日
廃藩置県により、東京府へ編入される。
同年11月22日 - 南足立郡に編入される。東京府南足立郡大谷田村となる。
1872年(明治5年)
大区小区制施行により、東京府第五大区八小区となる。
1878年(明治11年)
郡区町村編制法施行により、東京府南足立郡大谷田村となる。
1889年(明治22年)
南足立郡東渕江村の大字となる。名称は「大谷田」。
1932年(昭和7年)
東京市設置。南足立郡を足立区に再編。東京市足立区大谷田町となる。
1943年(昭和18年)
東京都制施行。東京都足立区大谷田町となる。
1960年(昭和35年)
大谷田町の解体再編により、大谷田新町一丁目-二丁目、大谷田町一丁目-三丁目となる。また一部は現行の中川一丁目、中川二丁目、中川四丁目、中川五丁目、東和四丁目となる。
1967年(昭和42年)
大谷田1-2丁目が成立。
1973年(昭和48年)
大谷田新町を解体再編、大谷田三-四丁目が成立。
1976年(昭和51年)
大谷田二丁目を再編。五丁目が成立。これにより現行の「大谷田一-五丁目」が成立する。
①は1960年(昭和35年)以前のものだろう、②は不明、③は木製、「区」が旧字体なので、古いものに見えるが、丁目があるので、1960年(昭和35年)以降のものだろうか。
地名の由来
「谷」は「やち、やつ」と読み、低い土地を表している。大谷田は「大きな湿地帯」という、その地形からきた呼び名だったと考えられる。