歩・探・見・感

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ノスタルジック、レトロ、ディープそしてマイナーな世界へようこそ

天狗がいる高尾駅で鉄道遺産「国産最古のレール」と戦争遺跡「銃撃跡」を探す。

2024年11月7日、高尾駅の4番線を降りるとすぐそばに天狗の顔の石像が建っていた。

裏側

明治の森高尾國定公園は當駅から南西約二キロのところにあります 中心の高尾山は標高六百メートルで そのおだやかな山容は濃い緑や完備された自然公園施設と相俟って 人々の心の憩いの場として親しまれております また山中には一十二百餘年の法燈を守る名刹高尾山薬王院があり その名は夙に全圏に知られるところであります 本協会は さらに多くの方々に親しんでいただくため この名山への下車駅である當駅に高尾山の象徴 天狗の面を石に刻み 道しるべとしてここに建立した次第であります

昭和五十三年十月吉日

八王子観光協會

大本山高尾山薬王院中興第三十一世

大僧正 山本秀順書

塩山御影石

高さ約2.4m

鼻の部分の長さ約1.2m

重さ18トン

ホーム屋根支柱に使用されている古レール

この中に国内最古のレール、ではない国産最古のレールがある。

1902の文字が見える。

左側面

1番線から

裏面

このレール腹部の表示は、一九○一年(明治三十四年) に操業開始した官営八幡製鐵所にて一九〇二年に製造されたレールであることを示し、これは現時点確認されている国産レールとしては最古であると言えます。

ここに「国産レールとしては最古」と書いてあるので、表題を「国内最古のレール」ではなく「国産最古のレール」にしておけばよかったのに。

誤解を生む。

現在「国内最古のレール」と言われているのは、秩父鉄道旧武甲貨物支線の廃線跡に造られた埼玉県秩父市の遊歩道にある鉄道の電線を支える架線柱の1880年ドイツ製のものらしい。

自動販売機の上にも古レールがあった。

UNION 1903

階段の下の古レール

1、2番線へ移動する。

3、4番線の階段前

上から下を見る。

通路



1、2番線の階段前

1、2番線の古レール

まだまだあるのだけれど、ペンキが塗られていないものだけ撮ってみた。

流石、古レールの宝庫と言われている高尾駅だ。

2番線側のホームの端から端まで歩いたのだが、見つからない。

撤去されてしまったの?

今度は1番線側を歩いて探してみる。

ようやく見つかった。

太平洋戦争末期(昭和20年)の米軍艦載機の機銃掃射による銃撃痕と思われます。

1ヵ所目 31番支柱

2ヵ所目 33番支柱

3ヵ所目? 幕板にあいた穴

当時高尾駅の裏山に総延長10キロにも及ぶ地下軍事工場があり、高尾駅も標的にされた。

1945年7月8日、米軍機の機銃掃射によるものだ。

貫通しているその威力に銃撃のすさまじさを物語っている。

高尾駅

関東の駅百選に選定されている社寺風デザインの北口駅舎は、曽田甚蔵が設計し、1927年(昭和2年)に竣工した2代目である。これは、元々大正天皇の大喪列車の始発駅として新宿御苑に設置された仮設駅舎(995㎡)を移築したもので、初代駅舎の木造平屋建て90㎡から木造平屋建て298㎡と大規模になった。