横浜市神奈川水再生センターの前を通る。
門の中を見るとレンガの構築物が見えた。
なんだろう?
立入禁止なので、門の外から撮影。
この暗きょは、明治17年に当時の外人居留地であった関内山下町附近にレンガ造り暗きょ約4キロメートル汚水ます40個を築造したといわれるものの一部である。
これは当時わが国における近代式下水道の模範といわれ最も古いもので昭和34年にシルクセンタ一附近で発掘された。
卵型の断面は流量の変化が大きい場合に低水時にも相当の流速を持たせて汚物の堆積を防ぐことができる合理的なもので、レンガ積みで化学作用に強い材料を使っている。
現在では施工が困難なので使われていない。
これと同じ場所のものではないと思われるが、横浜市中土木事務所の建物脇に「横浜の下水道の始まり」碑の隣、横浜情報文化センターの裏の駐車場などに「卵形下水管」が展示されている。
入口の左側にはレンガで作られたランドマークタワーのモニュメントがあった。
下水汚泥から生まれたランドマークタワー
これについて書いている方が見当たらないので、自ら書き起こしを試みるが、遠くから撮ったので、一部読みにくいところもあり、正しく書き起こしできていないかもしれない。
水再生センターは、汚れた水(下水)をきれいな水にする工場です。きれいな水にするために下木中に含まれている汚れを取り除いています。この汚れを汚泥と言い、処分しやすいように脱水したあと燃して灰としています。
この灰を原料に使って、平成7年6月からレンガ(ハマレンガ)を作りました。こうして作ったハマレンガは、公園の花壇や歩道などにも使って資源の有効利用を図っています。
この4メートルのランドマークタワーも、ハマレンガを1,000個使って作られています。
横浜市環境創造局
ここに書かれているハマレンガのことを調べたくなってしまった。
「1995(平成7)年8月の横浜市『調査季報124号』新・横浜はじめて物語 ①ハマレンガ」より
ハマレンガは、粘土など他の材料を混合せず、焼却灰一〇〇%を原料としたレンガである。
焼却灰を圧縮成形した後、全長約四十メートルの焼成炉で約十時間焼いてづくられる。焼き固めることで強度が増し、同時に焼却灰の成分による自然発色でレンガ色に焼きあがる。高い圧力(約一トン/平方センチ)で圧縮して焼成しているため、通常のレンガに比較して丈夫で耐久性に優れており、歩道や公園などの敷石として利用できる。
このハマレンガは1個75円で販売されていた時期があったそうだ。しかし、売れ行きが悪く累積赤字に歯止めかからず、工場設備の更新時期に合わせて2005年(平成17年)3月末に製造中止。以後在庫販売のみ行っていたが、それも2007年(平成19年)3月2日をもって完売したとのこと。
ということなので、もう製造されることのないハマレンガ、他にハマレンガが使用されている場所があるのか調べてみた。
滝ノ川あじさいロードにあるレンガ製の「峰の赤富士」
坂本町にある「ふれあいせせらぎのみち」ハマレンガのみち
JR桜木町駅みなとみらい地区側の駅前広場
横浜中華街 南門シルクロード
日本大通りの歩道
金沢シーサイドライン」の駅ホーム
市内の各水再生センターや汚泥資源化センターの施設内
etc.
探索したところもあるが、気が付かなかった。
このマンホール蓋や歩道のレンガもハマレンガなのかもしれない