歩・探・見・感

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ノスタルジック、レトロ、ディープそしてマイナーな世界へようこそ

現町名「秋葉原」とその旧町名「練塀町」そして「長者町一丁目」と『練塀架道橋』

恥ずかしい話だが、結構最近まで「秋葉原」という町名の存在を知らなかった。

旧町名の痕跡が現存していないところの現町名については疎かった。

 

何時だったか忘れたが、初めて見た時の反応は、

えっ!

台東区秋葉原」?

秋葉原千代田区ではないのかい。

「オタ区」でもなかった。(そんな区があるわけない!)

JR東日本秋葉原駅の所在地は外神田一丁目で、秋葉原ではなかった。

 

台東区秋葉原」は秋葉原駅から少し離れているところにある。

秋葉原駅御徒町駅のちょうど真ん中あたりにある。

京浜東北線、山手線や新幹線等の線路と公園、それにいくつかのビルがあるだけだ。

電気店メイドカフェ、ゲームショップもない。

 

街区表示板

秋葉原は「丁目」の設定がない単独町名で1~6番地までしかない。

6番地の街区表示板はなかったので、電柱に付いていたもの。

令和5年1月1日現在の住民基本台帳による町丁名別世帯人口数によると、秋葉原は世帯数59、人口68となっており、上野4丁目の世帯数21、人口37に次いで少ない。
面積は0.02㎢と台東区では一番狭い。(自分調べなので、間違っているかもしれない。)

 

秋葉原町会

秋葉原町会は台東区に属しながら、台東区内では唯一、下谷神社ではなく神田明神の氏子町会となっている。

 

付近にあった地図の秋葉原の部分だけを撮ってみた。

地図を比べてみるのも面白い。
同じものは一つもなかった。

 

秋葉原4番地にある秋葉原練塀公園

練塀?

公園の中に説明板があった。

 

秋葉原練塀公園 公園名の由来

公園名について
本公園は、 平成27年に新設した台東区 50番目の公園であり、 過去と現在を繋ぐ意味を込め、現在の町名である 「秋葉原」と、旧町名である「練塀町」を 合わせ、公園の名称としたものである。

旧町名(練塀町)と現町名(秋葉原)の由来
旧町名である練塀町の練塀とは、土と瓦で築き、上を瓦でおおった塀のことで、 江戸時代、練塀で囲まれていた屋敷があったことから、このあたりが練塀小路と呼ばれていたことに因む説がある。
また、現町名である秋葉原は、明治の初め、大火が発生し、このあたり一帯の土地を火除地としたのち、その中心に「鎮火社」を創建したところ、人々が火除けの神様である秋葉権現を祀る秋葉神社と呼び、この鎮火神社がある界隈が 「秋葉の原」「秋葉が原」 「秋葉っ原」などと呼ばれていたことに因む説がある。 昭和39年(1964)住居表示制度で台東区練塀町全域が松永町とともに現町名の秋葉原となった。

 

旧町名区域図

千代田区に「神田練塀町」と「神田松永町」が現存しているが、台東区の旧「練塀町」と旧「松永町」はどういう関係だったのだろう?

神田練塀町」と「神田松永町」について調べてみればわかるかもしれない。

これについては別な記事を書いてみたいと思う。

 

秋葉原練塀公園に防災資材倉庫が設置されている。

旧町名区域図に記載があった長者町一丁目のものが設置されている。

長者町」は旧町名の痕跡の目撃情報があるようだが、今も残っているのだろうか?

確認したところ、その後の発見者は現れていないようなので、消滅してしまっているのかもしれない。

しかし、あきらめが悪い自分なので、探してみることにしよう。

 

付近に「練塀」が付くものが他にもないかと探してみた。

 

蔵前橋通にある橋りょうに「練塀架道橋」と「練塀」が付くものを発見した。

なぜ「橋りょう」は「橋梁」と漢字で書かないんだ?

他で撮ったものも見てみたが、「橋りょう」とひらがなになっていたので、「橋りょう」とするのが一般的なのだろう。

「練塀架道橋」とあるが、ネットで調べると「練塀橋架道橋」の方がヒットする。
正式名は分からないが、建設当時の名称は「練塀橋」だったらしく、後年に架道橋を付け加えたようだ。
「練塀橋架道橋」だと「橋」が重複した名前となってしまうため、「練塀架道橋」にしたのだろうか?

 

橋梁名は「練塀架道橋」とあるが、しかしガード名は道路の両側で表記が異なっていた。

左が秋葉原側で「秋葉原電留ガード」、右は上野五丁目側で「練塀橋ガード」だ。

逆のような気がするが違うのか?

 

その前に、まず「電留」とはなんだろう?

「でんりゅう」と読むらしい。

電留線は「電車を止めておくための留置線」で、留置線は「鉄道駅(停車場)や車両基地などにおいて、一時的に車両を停めておくための線路」

ということらしい。

現在、秋葉原電留線は日中の利用がなく、夜間留置が主な用途になっていて、常磐線常磐快速線東北本線宇都宮線)・高崎線の始発列車がここから出庫するだけになっており、基本的に深夜早朝しか入庫する姿は見られなくなっているらしい。

 

いつものように脱線している。

旧町名と全然関係ないものになってしまったがいいだろう。

 

さてガード名に戻ろう。

秋葉原電留ガードは新幹線工事に伴って西側(山手線の外側)が架け替えられた新設のガードらしい。

番号については、御徒町駅までの番号の付け方が(30)秋葉原電留=(31)練塀橋(これら2つは並行)→ (20)第1御徒町 → (21)長者橋 → (32)第2御徒町陸橋のようになっていて、順番通りになっていないようだ。

ストリートビューで架道橋をよく見てみると二つに分かれていた。

古くからある方が「練塀橋ガード」で、新しい方が「秋葉原電留ガード」なのであろう。

たぶんだけど。

 

秋葉原練塀公園の桜

撮影日 2023年4月1日