歩・探・見・感

歩・探・見・感

ノスタルジック、レトロ、ディープそしてマイナーな世界へようこそ

お化け燈籠 in 東京都台東区

以前「お化け」がつくものは下記の記事で「オバケトンネル」を紹介したことがある。

citywalk2020.hatenablog.com

 

上野公園を探索中気になるものがあったので立ち寄ってみた。

 

訪問日 2023年4月18日

 

写真では伝わらないかもしれないが、とても大きい!

超ビックサイズだ。

 

台東区上野公園四番

佐久間大膳亮勝之が東照宮に寄進した石造の燈籠で、
  奉寄進佐久間大膳亮平朝臣勝之
   東照大権現御宝前石燈籠
    寛永八年辛未孟冬十七日

と刻字し、寄進者・寄進年月を知ることができる。寛永八年(一六三一)当時、東照宮は創建して間もなく、社頭には、現存の大鳥居・銅燈籠・石燈龍などは、まだわずかしか奉納されていなかった。勝之は他にさきがけて、この燈籠を寄進したのである。
勝之は、織田信長の武将佐久間盛次の四男。母は猛将柴田勝家の姉という。信長・北条氏政豊臣秀吉、のち徳川家康に仕え、信濃国川中島ほかで一万八千石を領した。
燈龍の大きさは、高さ六・〇六メートル、笠石の周囲三・六三メートルと巨大で、その大きさゆえに「お化け燈籠」と呼ぶ。同じ勝之の寄進した京都南禅寺・名古屋熱田神宮の大燈籠とともに、日本三大燈龍に数えられる。

平成八年七月

台東区教育委員会

 

十万石以上の大名に限られていた上野東照宮への石燈籠の奉納を、一万八千石の佐久間勝之が勝手に行ったため切腹となり、その夜から燈籠の前に幽霊が出たためこの名がついたとも言われている。

 

南禅寺・佐久間灯籠|京都市
所在地:京都府京都市左京区南禅寺福地町(南禅寺三門前)
奉納年:寛永5年(1628年)
高さ:6m
目的:大坂夏の陣で戦死した兵たちの菩提を弔うため。

南禅寺ホームページより
門前右方の巨大な石灯籠は寛永5年の三門落慶の際に佐久間勝之が供養の為に奉献したもので、高さ6メートル余りあり、大きさでは東洋一といわれています。俗に佐久間玄藩の片灯寵と呼ばれています。 またその銘文は崇伝によるものとされています。

大きさでは東洋一と書かれているが、高さだと三大灯籠の中で一番小さい、大きさとは何を指すのだろう?

 

熱田神宮・佐久間灯籠|名古屋市
所在地:愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1(正参道と東参道の交差する場所)
奉納年:寛永7年(1630年)
高さ:7.45m
目的:海難にあった際、熱田神宮に祈ったところその加護によって救われたことに感謝して寄進。

熱田神宮に設置されている説明板
尾張国御器所の城主佐久間盛次の四男大膳亮勝之が海上で台風に遭った際  当神宮に守護を祈り難を免れたので寛永七年(1630)その御礼として寄進された 京都南禅寺  東京上野東照宮の大燈籠と共に日本三大燈籠 として名高い

ホームページの境内案内に記載されている文章。
佐久間大膳亮勝之が寄進した高さ約10mの大石燈籠です。

約10mの根拠は分からないが、日本三大燈籠中では一番大きいようだ。

 

しかし、これらは日本一ではないようだ。

調べたところ、日本一と自称している灯籠がいくつかあった。

京都・高瀬川二条苑の吾妻屋風燈籠
全高:13m

広島・金毘羅神社の石燈籠
全高:8.38m
笠石:2.62m
竣工:1841年(文保12年)
工期:30年

岡山・吉備津彦神社の石燈籠
全高:11m
竣工:1859年(安政6年)

福岡・八女伝統工芸館の石灯籠
全高:10.5m
竣工:1990年(平成2年)

滋賀・平成万人灯
全高:9.33m(自然石最大)
竣工:1991年(平成3年)

まだあるのかもしれないが、この中の京都・高瀬川二条苑の吾妻屋風燈籠が日本で一番大きいとされている。

 

「燈籠」?「灯籠」?

「灯」の旧字体は「燈」で、「籠」の異体字(拡張新字体)は「篭」であることから、燈籠や灯篭などの異体字による漢字表記も多く存在している。