今回は足立区で発見した旧町名「伊藤谷本町(いとうやほんまち)」を紹介しよう。
①足立区伊藤谷本町○○番地
発見日 2022年6月23日
発見場所 東京都足立区綾瀬一丁目
住所が消されているが、このくらいであれば、心でなくても読めるのではないか?
老眼の自分でも読める。
えっ?
読めない。
よく目を凝らしてもらおう。
そうするとだんだん「足立区伊藤谷本町」の文字が浮かびあがってくるだろう。
それでいい。
思い込みが大切である。
②足立区伊藤谷本町350
発見日 2022年6月23日
発見場所 東京都足立区綾瀬一丁目
「足立郵便局区内」と記載されている。
このような住所プレートは初めて見たと思う。
これは自治体ではなくかつての郵政省が製作したものだろうか?
そうだとするともっと見かけてもいいと思うが、たぶん今のところ、これ一枚だけである。
貴重な存在だ。
歴史
江戸時代の天保期頃までは伊藤谷新田と呼ばれ、新田開発によって成立した(『天保郷帳』による)。村域は大きく4つに分かれていた。
1889年(明治22年)5月1日
五兵衛新田・弥五郎新田・次郎左衛門新田・伊藤谷村と保木間村字二ツ家などの多村の飛地が合併し、東京府南足立郡綾瀬村が成立。旧村域は大字となる。
綾瀬村成立により、大字伊藤谷となる。
1932年(昭和7年)10月1日
南足立郡が東京市足立区となる。大字単位で町名が定められたため、足立における地名としての「綾瀬」は一旦消滅。
足立区成立により、分かれていた村域ごとに以下の4町が成立。
伊藤谷本町 - 字古川端耕地、村之内耕地、川西耕地、四町田耕地
伊藤谷東町 - 字精出耕地、牧田耕地
伊藤谷西町 - 字五反野耕地、丁張耕地
伊藤谷北町 - 字兵左衛門切耕地、道海東耕地
1965年(昭和40年)5月1日
住居表示が実施され、伊藤谷本町から綾瀬1・3〜5、西綾瀬1・3・4が成立。
伊藤谷橋


綾瀬川に架かっている。
伊藤谷橋は新政府軍と新撰組のエピソードがある橋らしい。
伊藤谷公園
所在地 東京都足立区綾瀬1-16-5
面積 1680平方メートル