今度はどこで見つけてきたんだ、という声が聞こえそうだ。
幻聴か?
旧町名「三年町」があるビルを訪問する前だった。
虎ノ門の交差点の信号を渡ったほうが早いかなと思い渡ると、また信号があり、遠回りになってしまったかなと思った。
その信号を渡ると、そこは、よく前を通る登録有形文化財に指定されている旧文部省庁舎の建物の前だった。
今までは前を通っても気にしていなかったが、無料だし、時間もあることだし、入ってみることにした。
いろいろ貴重なものが展示されていたが、一番興味を引いたのが、旧町名が記載されている「地券」だった。
発見日 2022年6月16日
発見場所 文部科学省 情報ひろば
地券
ここに旧町名があった。
旧町名目当ての来客者なんてきっと自分位だろう。
歴史
1872年(明治5年)
竹平町起立。
1878年(明治11年)11月2日
郡区町村編制法施行により、東京府麹町区が置かれる。
1889年(明治22年)5月1日
市制施行により、東京府東京市麹町区となる。
1947年(昭和22年)3月15日
特別区への移行のため、麹町区と神田区の区域をもって千代田区を置く。
1970年(昭和45年)1月1日
住居表示の実施により、一ツ橋一丁目、大手町一丁目、九段南一丁目のそれぞれに編入となり消滅。
地名の由来
「竹橋」、「平川御門」のそれぞれ頭文字を採ったもの。
上の歴史を見ても「武蔵國麴町區」という時代は現れない。
明治13年なので東京府麹町区のはずだが、何故だ?
調べてみると、経緯は見つからなかったが、東京府武蔵国麹町区と書かれているものがあるので、このように書かれる場合があったのだろう。
文部省
「文部省」は、学術・教育を担当する官庁として1871(明治4)年に「湯島聖堂」内に設立された。翌年に大手町へ移転、1877(明治10)年からは竹平町(現・千代田区一ツ橋)に庁舎を構えたが、1923(大正12)年に発生した「関東大震災」により焼失。1933(昭和8)年に、三年町(現・霞が関三丁目)に新しく建てられた庁舎へ移転した。
地券
明治初期に土地の所有権を示すために明治政府が発行した証券のこと。
情報ひろばの沿革・目的(ホームページより)
文部科学省は、平成20年1月の庁舎移転を機会に、国民との双方向コミュニケーション機能を強化する取組の一環として、登録有形文化財となっている旧文部省庁舎を活用し、「文部科学省 情報ひろば」を整備しました。多くの方に文部科学行政の今と昔を知っていただき、信頼と親しみを持っていただけるよう日々全力で取り組んでまいります。